きまブログ

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【備忘録】雪国 (川端康成 著) の分からない言葉 - まとめ

雪国 (新潮文庫 (か-1-1))

雪国 (新潮文庫 (か-1-1))

「雪国」川端康成 を読了したので備忘録。


読始:2015-02-14 sat
読了:2015-02-25 wed
読む速さ:p.p.173 / 12days = p.p.14.5/day (相変わらず遅い。)

注釈の補足 - 言葉や一節

ボクのボキャブラリ&知識が足りず、脚注では足りないため、
自分で補足しました。

雪の後でお天気になる前の晩は、特別冷えます。(p.13)

放射冷却では?

尺・丈・間

普通7,8尺 = 2.1m〜2.4m
1丈を2,3尺越えてます。 = 3.6〜3.9m
1丈 = 10尺 = 3.0m
1間 = 6尺 = 1.8m

紫光り (p.47)

(むらさきびかり)

めりんす (p.52)

モスリン(muslin) 綿やウールなどで平織りした織物。メリンスはスペイン語由来
母曰く「モスのこと?」

駒子は三の糸を指ではじき切って附け替えてから、調子を合わせた。 (p.67)

→ どういうこと?

音譜屋 (p.68)

しゃっちょこばる(p.80)

しゃちほこばる(鯱張る)のこと。こわばる。

一入 (p.85)

(ひとしお)

衣桁 (p.85)

(いこう)
鳥居形をした着物を掛けるモノ。衣紋掛け。

押出し (p.87)

人目に映るその人の姿や態度。

大様 (p.87)

(おおよう)
落ち着きがある様

十燭燈 (p.89)

「燭」は昔の明るさの単位。1燭 = 1.0067 cd(カンデラ)
つまり「10カンデラの照明」のこと。と思われる。


東芝LED電球お取り替えいただくにあたって 知っておいていただきたいこと | LED電球 | 商品紹介 | 東芝ライテック(株)
東芝さんのLED電球サイトによると、
20W白熱電球 = 170 lm(ルーメン)であり、カンデラに換算すると、
170/4pi = 13.5 cd となるので、
10カンデラは、およそ20Wの電球を下回るくらいの明るさ。となる。
家屋の照明としては暗い。


私の父曰く「10Wの電球の事」らしい。
すごい。だいたい合ってる。
生活する上での感覚としてはそのくらいなんだろう。


ルーメン [lm] = カンデラ [cd] x 立体角 [sr] となる。

心柄

心の持ち方。

メエトル (p.98)

メーター。電力量計のこと。

銘仙

(めいせん)
平織りの絹織物。足利銘仙
平織りは、縦糸と横糸を交互に織っていく、最も単純な織り方。

不断着

普段着に同じ。

灌木類 (p.111)

(かんぼくるい)
低木のこと。

群雀 (p.118)

(むらすずめ)
岡山名物「むらすずめ」ってこういう漢字なんだね。。
たしかに、あの皮の穴は群雀感があります。。
むらすゞめ - 橘香堂(きっこうどう)

縋れる

(すがれる)
植物が、盛りの季節を過ぎて枯れはじめる。

伊達巻 (p.121)

髢 (p.122)

(かもじ)
要は、エクステのこと。
つけ毛であったり、ボリュームが少ないトコロに足す。

門口 (p.123)

(かどぐち)

洗い張り (p.124)

(あらいはり)
着物を一度解いて、洗ってからまた着物に仕立てること。らしい。

固太り

太って、肉付きが固く締まっていること。

不行跡

(ふぎょうせき)
行いが悪いこと。

狐狸のすみか

乱雑に荒れ果てている。という感じの意味だろうか?

継穂 (p.144)

(現代では、接穂と書くのが一般的だと思う)
途切れた話を繋ぐ話題。

三都 (p.150)

時代的に、おそらく江戸(東京)、大阪、京都のことだと思う。

雪晒し

雪の上に生地を干し、漂白すること。
強い紫外線により、オゾンが発生し、漂白されるらしい。。

山峡

(さんきょう・さんあい)

機業地

(きぎょうち)
織物が盛んな土地

(p.149)

窓で区切られた灰色の空から大きい牡丹雪がほうっとこちらへ浮かび流れてくる。
なんだか静かな嘘のようだった。

ボクにとって、この作品を象徴するような一節だと思った。

松風の音 (p.153)

茶道の言葉で、鉄瓶で湯が沸く時の音。

饅頭笠 (p.156)

笠のてっぺんが、丸くなっていて、まんじゅうのようなカタチの笠。

銀砂子 (p.163)

(ぎんすなご)
銀箔を粉にしたもの。

極光 (p.166)

オーロラのこと。

その他

冒頭の「こっきょう vs くにざかい」論

wikipediaにもあるとおり、有名な冒頭の一節の「国境」をどう読むかというのは、議論になっている。
一般的には「こっきょう」なんだと思うが、ボクは「くにざかい」と読んだほうが、情緒があるような気がする。
それは2015年にこの小説を読んでいるからで、「古風」な日本を想像してしまっているからであるがゆえかもしれない。
間違った見方かもしれないが、ボクの中ではインテリ層は熟語を音読み。普通の人は熟語を訓読み。
で読むと思っている。
島村はインテリだろうから、音読みで「こっきょう」と言うかもしれない。