きまブログ

2022-12から再開しました。

「渋滞学」を読んで

僕はよく人にぶつかります。 地下街や駅など,特に混雑してないのに...


前半では,一般によく見られる,車,人の渋滞に重点を置きながら, セルオートマトンを用いた渋滞の解析, 単純なモデルから,より現実に近いルールを適用することにより, より現実に近い解析結果が導けることが解説されています。

本書は,このような理系全般に必要な思考方法(モデル化)で一貫されていて, (そういう意味では体系的ではないものの)単に"渋滞学"という範囲を超えて, これから理系に進んで行こうと思っている人たちにも,面白い一冊だと思います。

後半には,(コンピュータ)ネットワーク,体内などいたるところで発生する"渋滞"についても解説。 これらは,ザックリと概要のみでまとめてあります。 僕は仕事関係でネットワークの知識が多少ありますので,その箇所は多少物足りないものもありますが, いままでネットワークをモデル化するなんてこと考えたことなかったので,面白く読めました。

そして,渋滞学がそうであるように, 細分化された学術分野を,横断的に理解できる人材の育成の必要性も説いてらっしゃいます。

いつか,僕の動きをモデル化して, なぜぶつかりやすいのか解析できたらいいのに... いまは,できるだけ人の少ないところを通って渋滞の原因にならないように心がけてます。