きまブログ

2022-12から再開しました。

「猛スピードで母は」を読んで

猛スピードで母は

芥川賞受賞作。
サイドカーに犬」に引き続き子供が主役のこの作品。

キーになるのは、トドの鳴き声。
近所の水族館にいるトドが夜中に鳴く声が、
主人公の小学生・慎の心の叫びのようなものだと感じました。

息子がイジメられているのを知った(悟った)母は、
「今度の学校でも馬鹿がいないとは限らないよ」と一言。
面と向かって聞けない母の考え抜いた言葉なのでしょうか?

もしかして女性の年の重ね方として、
サイドカーに犬」の洋子さん→「猛スピードで母は」の母
というのがイメージされているのかな?と感じました。

魔女の宅急便」の、
魔女のキキ→画家の卵ウルスラ→パン屋のオソノさん
のように。