猛スピードで母は
芥川賞受賞作。
「サイドカーに犬」に引き続き子供が主役のこの作品。
キーになるのは、トドの鳴き声。
近所の水族館にいるトドが夜中に鳴く声が、
主人公の小学生・慎の心の叫びのようなものだと感じました。
息子がイジメられているのを知った(悟った)母は、
「今度の学校でも馬鹿がいないとは限らないよ」と一言。
面と向かって聞けない母の考え抜いた言葉なのでしょうか?
もしかして女性の年の重ね方として、
「サイドカーに犬」の洋子さん→「猛スピードで母は」の母
というのがイメージされているのかな?と感じました。