※この記事は、2018.1.13に、別ブログに書いた記事をこのブログに統合したものです。(2023.2.18sat)
年始に映画「利休にたずねよ」のテレビ放送があり、録画しておいたのを見ました。
(1/6 sat)
利休切腹の日からの回想。
天下人・秀吉に翻弄されつつも「美」を追い求める利休の原点を描いた作品。
ただ水村美苗さん著「日本語が亡びるとき」を読んでいる自分としては、
つい、このシーンを考えずにはいられません。
(以下、「利休にたずねよ」のネタバレあり。)
利休が若かりし頃、高麗(当時は李氏朝鮮)から連れてこられた女性に恋をして、脱走する。
二人は海岸の小屋に身を潜めるが、言葉が通じない。
そこで利休は矢立を出し、
「汝欲成蛮王奴婢乎」 汝(なんじ)、蛮王の奴婢と成らんと欲す乎(か)
と書き、女性に見せる。
利休は、日本語を話し、漢語を読める(理解する)。
女性は、韓国語を話し、漢語を読める(理解する)。
という、二重言語者(母語を話し、普遍語を読める人)によるコミュニケーションが成立していました。
「日本語が亡びるとき」は、梅田望夫さんがオススメされていたので、
およそ10年前に読んだののですが、文庫本の増補版が出ていたのを見つけたので、
リリーディング中。
そんな中だから、こんなシーンが気になったのかも。。